雑談の効果

〝雑談〟の効果

キャリアコンサルタントのための
カウンセリング技法

kindle版電子書籍
価格 1250円(税込み)
発行 2023年1月

【編】
松尾一廣 (まつお かずひろ)

目次
[はじめに]雑談療法研究会・表現セラピー研究会の実践

第1章 カウンセリング的関わり事例
  1 ひきこもりの若者が動き出す 松尾一廣
  2 成功に学び、失敗にも学び 小林由香
  3 文章を書くことが好きという話に寄り添う 窪田弘之
  4 こだわりが強い個性を生かす 窪田弘之
  5 うまくいった事例、うまくいかなかった事例 深澤勉

第2章 雑談の活用
 第1節 雑談活用術、私の場合(個人的振り返り)
  ~苦手の雑談を克服する過程で新しい感覚が入ってきた~ 倉谷和夫

  1 雑談が与えてくれるモノ(私が雑談を必要とする理由)
   (1)雑談ができなかった私
   (2)私が雑談で心がけていること
   (3)改善途上の経験
   (4)伝えたいこと
   (5)雑談で広がった視野
  2 雑談が活かせる事例(雑談の影響)
   (1)気分転換に使う
   (2)雑談から問題点を見つける 
   (3)目線を変えることで良い結果がでたケース
   (4)話が広がって良い結果がでたケース
   (5)雑談による活性化
  3 相談現場で雑談を使うなら(相談者のために心がけること)
   (1)心掛けること
   (2)相談員が雑談を始める場合
   (3)相談者側の雑談を聞く場合
   (4)雑談のネタについて

 第2節 成功と失敗に学ぶ活用のヒント 小林由香
  1 初期の失敗事例
  2 自己開示について
  3 雑談カウンセリングにおける雑談
  4 雑談でその方の輝きを振り返る

 第3節 アンケートに見る雑談の記憶~雑談が支援促進の助けをになった~
  1 良い思い出
   (1)共通の趣味(鉄道)の話で、精神疾患のある事務員との距離を縮める 窪田弘之
   (2)名前を憶えてもらっただけも大きな前進 深澤勉
   (3)映画「三丁目の夕日」の時代、大人と子供たちの豊かな会話があった 松尾一廣
   (4)ご本人の話題の選び方や、論旨や仮説の立て方には一切反論しなかった 堀井正之
   (5)年上男性(上司)とも雑談でなごやかに 後藤ゆかり
  2 悪い思い出
   (1)還暦の祝いの席で飲酒をたしなめて失敗 窪田弘之
   (2)就活に関係のない話を遮ってストレスを生んだ 深澤勉
   (3)孫との共通の話題づくりに悩む 松尾一廣

 第4節 雑談と雑談カウンセリング整理図とコメント 堀井正之

第3章 効果を生むための姿勢と準備 松尾一廣
 第1節 基本的姿勢と考え方

  1 「傾聴」を補強
  2 過去を有効活用し、未来のエネルギー源に

 第2節 関わり方の心得

  1 相談者の症状や個性に合わせて
   (1)統合失調症
   (2)うつ傾向
   (3)発達障害傾向
   (4)ひきこもり、その家族
   (5) 目標が定められない人
   (6) 中・高年齢者
   (7) 元気な人

 第3節 情報整理と発信
  1 カウンセリングでの雑談とは?
  2 雑談にも、取材と対応力 
  3 目的別取材と対応のヒント

  その1 話題づくりや対応を考えておいたらよいもの
   (1)ラポール形成(信頼形成)のための雑談
   (2)話が途切れたとき、沈黙が生まれたときの雑談
   (3) やる気が見られない、話が合わないときの雑談
  その2 特定の相談者をイメージしながら材料集め
   (1)目標が見つけられない人
   (2) メンタルな課題がありそうな人
   (3) 裏切られた感、絶望感のある人
   (4) 自営業が長かった人
   (5) 長くサラリーマンだった人

 第4節 雑談のための準備
  1 編集力を高める
  2 雑談編集
   (1) カウセリングのための編集の特色
   (2)現代社会の必修スキル! 必要な「編集力」とは
  3 雑談のネタ
   (1)話してもらうきっかけになったり、「深層」を見たり
   (2) 物語を例に考えてみましょう
   (3) 歴史を考えてみましょう

第4章 表現セラピー~他者理解、自己理解を深めて雑談力アップ~
 第1節 表現セラピー誕生まで 松尾一廣

 第2節 感想会体験 倉谷和夫
  1 作品1・作品2の解説
  2 作品3・作品4の解説
   アクリル画写真「祈り」松本健吾作
   アクリル画写真「蛇口」松本健吾作

 第3節 表現セラピー講座の体験から 山田美和紀

第5章 今後に備える
 第1節 今後のために自戒をこめて 小林由香

 第2節 VUCAの時代 ~雑談でリラックス~ 松尾一廣

【コラム】雑談を上手に使って時代を乗り切ろう 松尾一廣
あとがき 松尾一廣
【用語解説】
執筆者プロフィール

【編者略歴】
1949年、兵庫県生まれ。大阪市立大学文学部を卒業。月刊誌編集、情報誌編集を経てフリーランスライターに。大阪で編集プロダクションを経営しながら、主として住宅・都市・環境問題をテーマに取材・執筆活動。関西の新聞・雑誌メディアを中心に発表。1990年代には2つの短期大学で環境問題の講師をつとめる。対人援助にも関心があり、心理やキャリア支援、精神保健福祉を学び、2005年からキャリアコンサルタントとして活動。ハローワークや福祉事務所で勤務したのち、ひきこもり支援、メンタルサポート支援に携わる。現在は電話相談活動も行っている。さまざまな支援の経験のなかで、雑談が持つ支援効果に関心を持ち、2022年にキャリアコンサルタント仲間たちと雑談療法研究会、表現セラピー研究会を開催した。
著書/『環境とライフスタイル』(有斐閣アルマ、共著)、『キャリアカウンセリングとメンタル』(Parade Books)

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